震災の傷跡はまだまだ・・・

 今日、2人の利用者さんの葬儀に行ってきました。お二人ともこの大震災で大きな被害を受けました。

 Sさんは、震災の日、床まで津波が上がりました。80歳を超える夫婦は、夜を徹して家に上がった泥を払いました。仙台新港に働きに行っていた息子さんは何日も帰らず、ただおろおろする日をおくりました。震災まで家事もしていたSさんは、その後歩けなくなり寝たきり状態となりました。たんぽぽに通所した時は車椅子でした。息子さんは喪主挨拶で「自分が、あの日仕事が休みだったら、母は死ぬことはなかったのではないかと」と涙しました。

Hさんは、92歳でした。自宅は海岸沿いでした。何ひとつ残さず津波はすべてを奪いました。人生の終焉をSさんは、住み続けた自宅ではなく、借家で迎えました。これまで築いてきたすべてを失いました。悔しくて悔しくて仕方なかったのではないでしょうか。夏祭りに差し上げたお菓子の入った布袋を御家族は棺に入れて下さいました。

 震災復興の日を見ることなく旅立ったお二人のご冥福を祈ります。

 

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